「西本願寺」は3年前に国宝に認定された「浄土真宗本願寺派」本山のお寺です。
「お西さん」とも呼ばれる「西本願寺」では「お西さんを知ろう!」という無料のツアーが毎日開催されていて、お坊さんが見所を案内してくれます。
運良く参加できたのでご紹介です。
所要時間は約30分 途中参加もできる自由なツアーです
集合場所はお茶処「総合案内所」になります。たまたま休憩に入ったらツアーの説明が始まりました♪
この「お西さんを知ろう!」ツアーは、1日4回、毎日開催されています。(ご法要などでお休みする場合もあります。)
・1回目 9:30〜
・2回目 11:00〜
・3回目 13:45〜
・4回目 15:30〜
予約は不要でフラッと参加できる気楽なツアーです。途中で抜けることも出来るので、ぜひ参加してみてください ^ ^
本願寺の手水舎は、手や足を洗う為の水なのでした!
「本願寺(西本願寺・東本願寺)」には、手水舎(ちょうずや)があります。
お寺で手水舎を見たことがなかったので「?」でしたが、この「本願寺」では神社とは全く違う理由で手水舎があるのでした。
神社の場合
参拝の前、身を清める為に手水舎があります。手水舎の水で両手を清め、口をすすぎます。心(魂)も洗い清めるという意味があります。
本願寺の場合
各地から歩いてお参りに来ていた時代「足が汚れたままだとお堂が痛んでしまう。この立派な姿を後世に残したい。」という思いから、足を洗う為に作られたといわれています。
理由が全然ちがいますね〜。それでこんなに大きな手水鉢なのだそうですよ。
本願寺では、お参りする為に身を清める必要はないそうです。その時の気持ちのまま、楽しい時も、悲しい時もそのままの姿でお参りします。
手水舎も重要文化財です
「西本願寺」の龍は、ちょこんとかわいい姿でした。「えへっ」て笑ってるように見えます ^ ^
御影堂を炎から守ったといわれる銀杏の木
「西本願寺」の境内には、2本の銀杏(いちょう)の木があります。その内の1本がこちら、樹齢約400年の「大銀杏(おおいちょう)」です。立派ですね〜。
京都市の天然記念物に指定されている「大銀杏」
写真は、上が普通の銀杏、下が大銀杏の葉っぱです。「大銀杏」の葉っぱは少し変わっていて、葉っぱの中央が凹んでいません。
紅葉の季節には、葉っぱがきれいな黄金色になるそうですよ ^ ^
そして、葉っぱが落ちた後には桜の木にも見えてしまう珍しい枝の形をしています。枝が根っこみたいにも見えるので「逆さ銀杏(さかさいちょう)」とも呼ばれるそうです。
「水吹き銀杏」の伝説
1788年、京都の歴史上最大の火災といわれる「天明の大火」がありました。
この火災は西本願寺にも延焼し「御影堂門」が焼け、いよいよ「御影堂」に火が迫るという時に、「大銀杏」から水が吹き出て火を消したと言われています。このことから「水吹き銀杏」とも呼ばれています。
銀杏の豆知識
銀杏の木は他の木よりも保水力が高いので、延焼を防ぐ為に、お寺や神社にはよく植えてあります。街路樹の銀杏も同じ理由だそうです。
国宝「御影堂」と「阿弥陀堂」
なんと「御影堂内」は、写真撮影OKになっています!(お勤めの間は撮影禁止になっているので気をつけましょう。)
現在「阿弥陀堂」は修復中の為、「阿弥陀堂」から「阿弥陀如来像」が「御影堂」中央に安置され、本来中央に安置されている「親鸞聖人の御真影(木像)」が右側に安置されています。この配置は、2022年3月末までです。
お仏像が安置されている「お内陣」は、お経に説かれている「お浄土」をこの世にある物で表現すると、この様な姿になったそうです。
お坊さんのおすすめは、漆を何度も塗り重ねた漆黒の床で、ここまで上の様子が映る漆塗りは珍しいそうです。鏡みたいに映っています ^ ^
そして「お内陣」の中に吊るしてある灯は、芯を横一列に並べて実際に炎を燃やしています。この炎を調整する専門のお坊さんがいるそうですよ。
雅楽の生演奏
今回、たまたま「お勤め(法要)」の時に「御影堂」の中に入りました。
この「お勤め」の始まりと終わりには、お坊さんによる「雅楽」の生演奏がありました!!雅楽は好きなので目を閉じて浸ります。本物が聞けるとは贅沢な時間でした〜♪
「西本願寺」の雅楽は「がく」といい、雅楽の元になったそうです。
御影堂・阿弥陀堂の廊下には、大工さんの遊び心がいっぱい♪
「西本願寺」の廊下には、色々な形の「埋め木(うめき)」がちらほらあります。
この「埋め木」は、木の節が盛り上がってきた所をくり抜いて埋め直した跡だそうです。
ツアーでは「1富士、2鷹、3茄子」の「埋め木」を教えてもらいました。縁起担ぎの大工さんでしょうかね ^ ^



他にも沢山あったのでご紹介です♪






京都駅から西本願寺へのアクセス
京都駅から「西本願寺」への行き方を調べると、バスが出ているので遠いと思うかもしれませんが、実は歩いていける距離にあります。行く途中には「七条商店街」があって、色々な飲食店があるので歩いて行くのもおすすめですよ ^ ^
徒歩で行く場合
京都駅の「JR中央口」から「西本願寺」までは、徒歩約15分で到着します。こちらは、参考までに私が歩いてかかった時間です。(日曜日16時頃 身長154cm 信号待ち込み)
寄り道無しの場合
まず京都タワー側にある「七条通り」まで出て、左(西)に曲がります。この辺りは「七条商店街」になります。しばらく歩くと「堀川通り」と交差する大きな交差点があります。お寺の大きな屋根が見えるので到着!と思いますが、こちらは「興正寺」になります。「興正寺」の北隣が「西本願寺」になります。
私は初めて「西本願寺」に行ったとき、この「興正寺」と間違えてしまいました 笑。
七条商店街
七条通りには、いくつかの商店街があります。「七条商店街」は、京都駅から堀川通りの辺りになります。旧銀行などの近代建築が残る新しさと古さが息づく街並みです。京都駅ビルや駅地下街の「Porta(ポルタ)」には飲食店が沢山ありますが土日は行列しているので「七条商店街」でお店を探すのもおすすめです ^ ^
西本願寺伝道院に寄る場合
「西本願寺伝道院」は、重要文化財に指定されている建物で、西本願寺の正面にある「正面通り」にあります。現在「西本願寺」の研修場所に使用されているこちらの建物は「真宗信徒生命保険会社」の社屋として、1912年に「伊東忠太」の設計により竣工された100年建築になります。
伊藤忠太(いとうちゅうた)
明治から昭和期の建築家、建築史家で西洋建築学を基礎にしながら日本建築を本格的に見直した第一人者で、法隆寺が日本最古の寺院建築であることを学問的に示し、日本建築史を創始しました。「平安神宮(重要文化財)」や「築地本願寺(重要文化財)」なども手がけています。
市バスで行く場合
京都タワー側の市バスのり場「A〜D」をざっくり説明しますと、以下のようになっています。
「A」…四条・下鴨神社・銀閣寺方面
「B」…二条城・上賀茂神社・金閣寺方面
「C」…東寺・映画村・嵐山方面
「D」…三十三間堂・清水寺・八坂神社方面
「西本願寺」へは「二条城」「金閣寺」「嵐山」方面のバスで行けますので、のり場は「B」「C」になります。本数が多いので、土日の場合はバスのり場前にいる案内の方に聞くのが安心かと思います。
西本願寺→清水寺を予定している場合
2019年4月1日から「京阪バス」が運行する「西本願寺清水ライン」が始まりました!
片道230円です。「西本願寺」から「清水寺」へ直接行けるので便利ですが、「市バス」「京都バス」の1日乗車券は使用できません。「京阪バス」の1dayチケットは使用できます。
地下鉄・バス1日(2日)券は、京阪バス・市バス・京都バス・地下鉄の全てで使用できます。
詳しくはこちらをご覧ください。
〒600-8501
京都市下京区堀川通花屋町下ル 本願寺
TEL:075-371-5181
開門時間:午前5時30分~午後17時
トイレ:有
龍龍谷山 本願寺(西本願寺)
お西さん
西本願寺ライブカメラ
西本願寺ツイッター
いかがでしたでしょうか?
ツアーの最後には、「024(おにし)カード」がもらえます。全部で24枚あって、コンプリートするとささやかな品がもらえるそうですよ ^ ^
担当のお坊さんや参加者の質問によって、案内する場所やお話も変わるそうなので、色々質問してみるとより面白いのではないでしょうか ^ ^
以下は「024カード」です。気になった方は、ぜひ参加してみてくださいね♪
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