【京都迎賓館】匠の技と空間をじっくり堪能!一般公開に行って来ました♪

洛中

日本には、国の賓客を迎える迎賓館が2ヶ所あります。

1つは東京の「迎賓館赤坂離宮」、そしてもう1つが京都の「京都迎賓館」です。

以前は参観の申し込みが必要でしたが、現在は予約不要で一般公開をしているので行きやすくなりました。

ということで「京都迎賓館」に行って来たのでご紹介です ^ ^

京都迎賓館について

京都迎賓館について

1994年、海外の賓客にもっと日本の歴史や文化を理解していただきたい。という思いで「迎賓館赤坂離宮」とは別に迎賓施設を作ることが閣議決定されました。

この年はちょうど関西国際空港の開港で、関西圏にますます海外からの賓客が訪れやすくなるということや、平安建都1200年を迎えた京都からの誘致もあり、国際的にも広く知られる京都に建設することが決まりました。

そして2005年、洋風宮殿建築「迎賓館赤坂離宮」とは対照的な和風建築で、日本の伝統技能の粋を集めた最高のおもてなしの場として「京都御苑」内に開館しました。

いざ、日本の匠が魅せる。伝統の技と感性が織り成す空間へ

「京都迎賓館」は塀に囲まれています。参観用の入口にはテントが張ってあり、係の方が中へ誘導してくれます。塀の中に入ると広い石畳の敷地にシンプルな佇まいの「京都迎賓館」がありました ^ ^

このまま建物に入れるのかと思いきや、受付は地下駐車場で行われるので、目の前にあるスロープを下ります。

地下駐車場内には「チケット券売機」「金属探知ゲート」「視聴覚コーナー」「タブレットの貸出コーナー」「お土産コーナー」「迎賓館の模型」「コインロッカー」「トイレ」などがあります。

以下に知ってると良いかなと思うことをメモしておきます。

・地下駐車場は撮影禁止です。
・金属探知機のゲートを通ります。もちろん荷物も。
・飲食物は持って入れません。地下駐車場まではOKです。
・大きな荷物は持って入れません。無料のコインロッカーに入れます。(25cm×25cm以下のバックはOKのようです。)
・身分証の提示はありませんでした。

解説が聞けるタブレットの無料貸出

地上へ出る前に、見取り図と解説が聞けるタブレットの貸出コーナーがあります。

スマホでも同じく解説が聞けるアプリの案内がありました。アプリで聞こうと思いましたが、無料だったのでタブレットを借りることにしました。(氏名の記入が必要です。)

タブレットは解説を聞けるだけでなく、写真や動画などが大きな画面で見れるので、借りて良かったです。音が聞こえなくなった場合はイヤホンの接触不良なので指し直すと直ります。

「京都迎賓館」を出た後も解説や写真、動画を見たい方は、スマホアプリを入れておくと見れます。

スマホアプリは「京都迎賓館」入口にある「マーカー」を撮影しないと使用できません。

とてもシンプル「正面玄関」

「京都迎賓館」の入口横にあるロッカーで、スリッパに履きかえて玄関へ進みます。

玄関はとてもシンプルで、日本らしく細かいところにおもてなしの心が込められています。

床板には、傷がつきにくいようにプラスチック樹脂を使った特殊な加工がしてあります。伝統の技だけでなく、新時代の技術も柔軟に取り入れてきた京都らしいつくりです。

扉の引き手には絆の意味を込めて、京都の組紐をモチーフにデザインされています
樹齢700年のけやきの一枚板で作られた扉の引き手には、絆の意味を込めて京都の組紐をモチーフにしたデザインが施されています。

正面玄関
奥に進むと、広い廊下に出ます。天井が斜めになった珍しい作りで、視線が自然と庭に移るように計算されています。

行灯
廊下には、折り紙をモチーフに「京指物」の技法で作られた行灯に明かりが灯されています。

京指物(きょうさしもの)

鉄や釘を一切使用せず、組みわせる高度な伝統的技法です。

昔の町家をイメージ「聚楽の間」

聚楽の間

廊下の先には、晩餐会のゲストの控え室や随行員の待合室として使用されている「聚楽(じゅらく)の間」があります。珍しく窓が無く少し薄暗い空間ですが、これは昔の町家をイメージしているのだそうです。

中央にある餝(かざり)台の上にある竹製の花籃(はなかご)は人間国宝「故 五世早川尚古齋」の作品です。

「聚楽の間」の「聚」には、寄り集まるといった意味があり、心が安らかで楽しいことが集まる場所という思いが込められています。

西陣織
「聚楽の間」に並ぶ「安楽椅子」も「京指物」の技法で作られ、薄暗い部屋でも華やかに見えるよう座面には赤い西陣織が採用されています。

「餝金物
柱にある釘隠しの「餝金物(かざりかなもの)」は「千代結び」をイメージして作られています。人と人との結びつき、平和の和という気持ちが込められていて「友好の心」を表しているそうです。

京都の風景を感じる「夕映の間」

「夕映(ゆうばえ)の間」は、60〜70名程の会議や晩餐会の待合に使用されている他、立礼式(りゅうれいしき)お茶のお点前やいけばな等、日本文化の体験も催されています。

広い部屋の壁には、日本画家「箱崎睦昌(はこざきむつまさ)」の下絵をもとに「綴織り」の技法で織られた縦2.3m、横8.6mの壁画があります。

東側の壁には京都の東にそびえる比叡山を月が照らす風景、西側の壁には京都の西に連なる愛宕山に夕日が沈む風景が表現されています。

比叡月映写真は東側の「比叡月映(ひえいげつえい)」

愛宕夕照こちらは西側の「愛宕夕照(あたごゆうしょう)」

これら2作品の名前から一文字ずつとって「夕映の間」と名付けられました。

鳥居
「愛宕夕照」には、嵐山にある五山の送り火の「鳥居」も描かれています。ますます京都らしいですね ^ ^

綴織り(つづれおり)

「綴織り」の起源はエジプトと言われています。日本へは飛鳥時代に中国から伝わりましたが、その頃の「綴織り」は姿を消し、その後、江戸時代に西陣で発祥しました。
ギザギザにカットした職人の「爪」や櫛形の「筋立て」で2色以上の横糸を使い、模様部分だけを織りこんでいきます。一日に数cmしか織れないこともよくある大変手間のかかる技法です。

2つの壁画はなんと可動式になっていて、部屋を3分割にできます。両側にできる部屋は「愛石の間」「比叡の間」といい、賓客や会議の随行員の控室などに使用されています。

「夕映の間」は京都の風景だけでなく、床や天井にも日本を感じられる演出が隠されています。

手織カーペット写真はカーペットのアップです。床には手織カーペットの緞通(だんつう)が部屋一面に敷かれています。

なんだかよく分からない色の混ざり方で、模様なのか?光の当たり具合か?それとも毛並みの向きで色が変わって見えるのか?どうしてこんなにはっきりしないのか不思議でしたが、ちゃんと意図がありました!

なんと「夕映の間」から見える中庭の池に映った雲や、白線の中の点々で池の砂利を表現しているのだそうです!

さすがですね〜。はっきりと絵や模様にしていないので、この空間に立つ人それぞれが想像する違った景色を楽しめますね ^ ^

天井の関節照明にも隠れた工夫が凝らされています。フラットな照明には小さな点がいくつもあって、星やホタルのように見える仕掛けがしてあります。綺麗でしょうね〜 ^ ^

歓迎の気持ちを込めた「藤の間」

「藤の間」は、約60名〜120名規模の晩餐会や歓迎式典に使用される「京都迎賓館」で一番広い部屋です。

藤の花には「歓迎」という花言葉かあり「藤の間」のいたる箇所に「藤」をモチーフにしたデザインがちりばめられています。

藤の間

写真は、日本画家「鹿見喜陌(しかみきよみち)」の下絵をもとに、39種類もの日本の草花を綴織りの技法で織られた壁画「麗花(れいか)」です。

床に敷かれた緞通には「麗花」に描かれた「藤の花」が舞い散った様子が表現されています。1箇所では完結しないデザイン。部屋全体が作品です。さすがですね!

「麗花」には「藤・桜・梅・木蓮・椿」などの有名な花だけでなく「すすき・れんげ」など道端の草花の「美」にも目をむけているところが日本らしくて良いなと思います ^ ^

天井の照明は「格子光天井」で「本美濃紙」と「京指物」の伝統的技能で作られています。連凧のような3段の笠はなんと高さが調節できる可動式で、そのパターンは15種類もあります。

晩餐会に使用される食器
晩餐会に使用される食器なども近くで見ることができます。

「藤の間」には、日本の伝統文化「舞・能・箏(こと)・雅楽などを披露する為の舞台が用意されています。

響流光韻写真は舞台に設置された扉で、人間国宝 故「江里佐代子」の作品「響流光韻(こうるこういん)」です。

金箔と銀色のプラチナ箔が、互いの美の長所を引き立て合いながら、二つの色が交差する様子に、「人と人との出会いもそうありたい」という願いを込めて伝統技法「截金(きりかね)」で表現されています。

日本流のおもてなし「桐の間」

桐の間

「桐の間」は、最大24名を京料理でおもてなしをする「和室」で、食事中には舞や箏の演奏などが催されます。正座に慣れていない賓客も座りやすいように掘りごたつ式になっています。

この部屋は和室らしくシンプルですが、こだわり抜かれた逸品がお出迎えしています。

天井には樹齢260年、高さ48メートルの吉野杉から、木目がもっとも美しい部分を12mの一枚板で使用しています。中央に筋がある畳は「中継ぎ表(なかつぎおもて)」という昔ながらの技法で、畳の材料「イグサ」の良い部分のみを中央で繋いで作られます。この畳の為に「イグサ」の栽培から始め、完成までに3年の年月を要しました。

漆塗りのテーブル

まるで鏡のような光沢を放つ漆黒の座卓は12mもあります。一枚板ではなく等しい厚さの板を8枚重ねたものを5枚つないでいます。これを凹凸なく磨き上げ、漆塗りで仕上げています。最後の磨きの工程では職人が素手で磨きをかけ、掌が摩擦熱でやけどの様になったと言われています。究極のヤスリですね > <

他にも「桐」とあるように「五七の桐」の紋が、椅子、釘隠し、襖の唐紙などに使用されています。椅子の背もたれには「蒔絵」で施され、葉の色を微妙に変えたりと全ての椅子が異なる色使いで作られています。すごいですね!

「五七の桐」は、皇室の裏紋として使用されていましたが、現在は日本政府の紋章として使用され「京都迎賓館」の紋章でもあります。

水を楽しむ庭園

「京都迎賓館」には、池をメインにした庭園があります。大きな池は、建物の東西をつなぐ廊橋を界に池の深さを変えてあり、北側は「海」を、南側は「水田」をイメージしています。

昔からの日本の住まい作り「庭屋一如(ていおくいちにょ)」の心で、建物と調和した居心地の良い空間設計です。

庭園

写真は「水田」の庭園です。水面に映る景色って良いですね〜 ^ ^

「稲穂の国」日本の庭園の原点は稲作にあるため「水田」をイメージした「ネビキグサ」が植えられています。

庭園には一時代に活躍していたものが再利用されています。左側にある石臼のような石柱に「天正17年8月」という文字が掘られていて、豊臣秀吉の時代では鴨川にかかる旧五条橋の橋杭でした。平に横たわる石は、瀬戸内海の塩田で使用されていた海水を堰き止める門の笠石でした。

庭園
「海」側の池には錦鯉が放たれ、和船を浮かべて「舟遊び」を楽しめます。

「舟遊び」は、平安時代に貴族が庭園の池に浮かべた船の上で宴を催したり、詩を詠み、音楽を楽しんだ日本の文化です。

錦鯉への影響を考え、独特の丸みをもつ「むくり屋根」には、殺菌力が強い緑青ができないように「銅板」ではなく、石油タンクの内装材として開発された耐久性のある「酸化ニッケル」が使用されています。

京都迎賓館へのアクセス

「京都迎賓館」のある「京都御苑」は、東西約700m・南北約1300mと、とても広〜い!ので、どこから入るかで歩く距離が全然ちがいますので、おすすめの入口をご紹介します ^ ^

京都駅からバスで行く場合

「京都迎賓館」に一番近い「京都御苑」の入口は「清和院御門」で、最寄りのバス停は「府立医大病院前」です。

以下に京都駅のバスのりばと時刻表を載せておきます。ボタンをクリックすると時刻表が見れます。

この辺りの河原町通は、タイ政府認定のタイ料理や、ラーメン、ステーキなどおいしそうな飲食店も多いです ^ ^

(御苑周辺の烏丸通・丸太町通には、あまり飲食店がない印象です。)

「京都御苑」は「丸太町通」から「今出川通」の間にあります。そしてこの間には「河原町丸太町」「荒神口」「府立医大病院前」「河原町今出川」の4つもバス停があるので「一日乗車券」を持っている場合は、バス停を見つけたら一駅でも乗るのがおすすめです ^ ^

地下鉄の場合

「京都御苑」の最寄り駅は「丸太町駅」「今出川駅」です。

そして「京都迎賓館」は「京都御苑」の北側にあるので「今出川駅」で下車するのがおすすめです。

「今出川駅」から一番近い入口は「烏丸通」の「乾御門(いぬいごもん)」、「今出川通」からは「今出川御門」です。

どちらから入っても、すぐに「御所」の塀が見えます。「京都迎賓館」は「御所」の東側にあるので塀にそって歩くと良いです。

京都迎賓館
〒602-0881
京都府 京都市上京区京都御苑23
TEL:075-223-2205
開門時間:午前10時~午後17時(受付終了:午後16時半)
料金:自由参観/一般:1,500円、大学生:1,000円、中高生:500円
ガイドツアー/一般:2,000円、大学生:1,500円、中高生:700円
プレミアムガイドツアー/一般 5,000円、大学生 3,500円、中高生 1,500円
トイレ:有
支払い:現金のみ
※車イス参拝可。
京都迎賓館

いかがでしたでしょうか。

お昼すぎに行きましたが、2〜3組が見学している状態だったのでとてもゆっくり見ることができました。こんなに落ち着いた時間は珍しいそうで、そのおかげか、きさくな警備員の方から面白いお話を聞くこともできましたし、係の方には記念写真も撮ってもらえました ^ ^

自由参観は何時からでも行けるので、ぜひいかがでしょうか ^ ^

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